プレゼント。

おかっぱ

2012年08月17日 10:17

本音は押し付けてナンボ。相手の趣味や嗜好の意表を突いたもの。「自分じゃそれは買わないな」というセンスはプレゼントだからこその醍醐味。それでも、相手の背中をポン!と押してあげるようなアイテムを。その先へ連れてってくれるようなキラリと光る鍵のようなモノを。アナタの想定内という網をピョンと飛び越え、想定外という大海原で活きのいいとびっきりの「いまいゆ」を必死で探します。魚群探知機と勘で追い求めます。サバニで手漕ぎになろうとも漁港に帰ってきます。包装する際には「どうか喜んでくれますように」と願いを込めます。それがプレゼント。ギフト。形になった思い。最近もっぱら巷を賑わせるのは「がんばった自分へのご褒美」という言葉。それにこじつけて色んな物を買っている。求めている。探している人々。そんなムーブメントを企てたのはどっかのアパレル編集長なのでは?と勝手な解釈をしたりして。でもね、それがワタシに忍び寄る敵なのは確か。かねてより記念日でも何でもない日にプレゼントを渡すのは好きだったワタシ。ケースバイケースでプレゼントを手渡す動機は様々。「これきっと似合うかも」とふとひらめいては、マンガで例えるなら右上に雲のような吹き出しを作りその中に相手がこれを着た想像図を描いたり。「このアイテムはキミの右腕になると思います」と半ば押し付けたり。そして「未来へ連れてってくれるプレゼント」というのは、意外と何の予告もリクエストも無しなシチュエーションで貰うことが多いような。「自分の欲しいものを買う」「ずっと欲しかったものが手に入る」「希望に応えてくれる相手がいる」というのも悪くない。でもそれは無難、安全、確実。それをプレゼントと称するにはサプライズが無さ過ぎて。本来は無謀で、不安で、期待しないのがプレゼントなのでは。「これいらない!」とプレゼントを拒んだり泣き叫ぶ小僧はそれを贈った人の思いを成長してから知るでしょう。「これじゃないんだよね・・」と呟くワガママな女子は、相手のハートごと受け取りなさい。そして「これって何?どういう事?」とプレゼントに戸惑うそこのアナタ。相手の意図を知ったり、思いを汲み取ったり、目に見えないものを含めて受け取ってくれる相手。「プレゼントを手渡すまで」の背景も込みで「ありがとう」と受け取ってくれる。その笑顔と一言がどれだけ嬉しいか。包装紙をガサガサめくるあのドキドキ感。箱の大きさや小ささで想像や期待に胸膨らませる瞬間。そしていい意味で期待を裏切った時のドッキリ感。そしてプレゼントは「自分を満たしてくれるもの」ではなく「相手を感じられるもの」が欲しいな、やっぱり。POPな日常だとJAZZが染みます。homeに慣れるとawayが刺激的ですよね。そして「誕生日の1週間前から急に相手の欲しいものを何となく行動で察そうとする」殿方。それって「教室の掃き掃除は怠けて、ちりとりだけ手伝って掃除した体になってる」という結構ズルイ技ですよ。「さっきまでボール遊びしてたじゃん!」っていうタイプね。「あ、モップ当番してる」と思ったら、水切り甘くて床べチャべチャにしちゃうような男子ね。「机を持ち上げずにガガガーって引きずってふざけながら運ぶ」イタズラな男子。・・好きだったな~あの笑顔、無邪気さ。・・あ、イケナイ、どこでもドアの扉が開けてきちゃった。ジャン・レノ、その扉閉めて。そしてスネ夫くん、ワタシをドライブに連れてって~。

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