あなたとわたし。
帽子を目深にかぶり
いつも早足で私の前を
とおり過ぎたあなた
ひょんなことから会話をかわし
話題はその当時流行っていた
映画・タイタニックについて
「どのシーンが一番感動した?」
とあなたが聞けば
わたしは素直に
「タイタニック号が
いよいよ沈没するときまで
甲板で楽団が
演奏をつづけたこと」
と、こたえ
あなたはその応えにおどろき
目をかがやかせて
「おれもそこが一番感動した!」
と笑ってくれたっけ
気の合う仲間になれたようで
なんだか私もうれしかった
しばらくの時が流れて
仲間は家族になったね
家族になって
うれしいことや辛いことを
共有していくと
ふしぎな感覚になるね
すごく勝手な解釈だけど
あなたはわたし、なのかな
と、錯覚します
あなたが体調くずして
わたしは元気なのに
なぜだろう、
ご飯の味がしない
あなたが占い12位で
わたしは1位だったのに
なぜだろう、
ちっともうれしくない
ゆかいなものですね
家族って
ふしぎなものですね
あなたとわたし
ちなみにあなたは
映画・タイタニックを
ごらんになって
どのシーンで最も
感動しましたか
一緒だったらうれしいな
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