2012年05月06日
オキナワを想う。
ここ数日のゴールデンウィークはとにかく意識的に外にいた。普段が半径2キロの生活圏を徒歩で右往左往している反動だろうか。天気に恵まれたのも相まって南部にドライブへ行ったり、中部でレジャーを楽しんだり。そして昨日は早朝から北部の美ら海水族館へ行った後、更に足を延ばしずっと行きたかった「備瀬のフクギ並木」も初訪問してみた。そして言葉に表せない感動と懐かしさとスーッと体中が浄化されたような感覚に包まれた。そして「オキナワの観光はもっと生活観光を増やしていくべき」と一県民として再確認したのだ。58号線沿いの西海岸に連なる洗練されたリゾート地やホテルもそれはそれで魅力的だけれども、それらで沖縄のイメージを括られるとギャップが生ずるし、ホテルから人工ビーチやアウトレットモールやDFSを「わナンバー」で往復するだけではジモティーとしてはあまりにも悲しすぎる。それらは確かに旨みたっぷりのプランとスケジュールだけれども結局「需要と供給の結晶」に過ぎないのでは?オキナワの歴史や文化や伝統や知識などが今後さらに注目される観光となって県外の人々を魅了し癒してくれるのはないだろうか。この数年で沖縄の道路もどんどん整備に整備を重ね、バイパスというバイパスが開通されていく。そして観光も便利な観光が人気を集めて、不便な観光は注目されないどころか廃れていく一方。そして沖縄県民は便利に慣れてしまい気が付けば「道がキレイになってるさぁ~」「買い物が便利さぁ~」で不安は解消。そして観光客は道をたずねることも無ければ地元の人とは触れ合わないままナビで予定通りにどこまでも行動出来ちゃう。それは確かに正確で機敏で確実な観光はできる。でもオキナワはもっとルーズであってほしい、と個人的には思ったり。備瀬のフクギ並木はレンタカーから降りてナビ無しでたっぷりと時間を設けてトボトボ散策しながら歩くのがベスト。喜屋武岬へと続く道はあのまま砂利道のクネクネのガタガタ道であり続けてほしい。それが何だかその土地らしいし、手付かずな感じがまた素朴で風情を感じる。時には車も人間もガタガタブツブツいいながら歩いた方が記憶にはしっかり残るしね~。そしてオキナワの観光にはそれが旅のスパイスとして残っていて欲しいな、というのがワタシの率直な意見。「その土地を敬いなるべく温存している佇まい」というのはオキナワにどれだけ残されているだろうか。新しいバイパスを車で軽快に走ったり、古くから残る並木道を歩いているとそんな思いがあれこれと巡っては憂いてしまったり。奇抜な発想や展開が風景を変えるのはもはや止められない。でも心の根っこにある風景や建物はいつまでも色褪せないで欲しいし、それを守りたい。その一方で新しい観光が構築されるのもこれまた楽しみなような。いつの世もオキナワにはたくさんのプライスレスが溢れる観光地であってほしいなと願う今日この頃。

Posted by おかっぱ at 03:10│Comments(0)
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