2012年07月23日
朝のドライブ。
日曜日の朝は、一人早起きしてドライブへ。「そうだ、京都へ行こう」と思っても簡単には行けないが、「そうだ、朝日を観に行こう」と思えばすぐに水平線からのご来光を拝むことが出来るのがありがたい。ワタシの住んでいる所は夕日沈む西海岸だが、艶かしいキュッとくびれたウエストのような位置に住んでいるので、東海岸のサンサンと降り注ぐ朝日へは意外と短距離で行ける。背骨である国道58号線を通り、第二腰椎辺りからクッと曲がり、バイパスである県道81号線を上がり、血脈として受け継がれる神宮を通り、米軍基地という胃や肝臓や腸をスルスルと抜けて、おへそようなピンポイントの目的地には早朝だと15分もあれば到着。そして徐々に明るくなる空を一人、ただボーっと炭酸飲みながら立ち尽くす。海岸沿いの落書きだらけの防潮堤はほのかに熱を持っている。勝連半島はいつ見ても船のへさきを彷彿とさせてまるで今にも半島だけ抜き出でて太平洋という大海原へ出航するようにも見える。「乗るなら飛行機がいいな、そして東よりは北へ行きたい」と勝手に設定した挙句、乗船を断ったり。そしてこんなにも早くに衝動的に家を出てドライブしたのは、前日に大学のキャンパスライフを垣間見て感化されたからだと思う。色眼鏡で角度を変えて見ると「大学生なんて遊んでばかりじゃないの」と思う人もいるかもしれない。図書室や資料室で一人勉学に勤しむよりも、居酒屋やカラオケで仲間と戯れている回数の方が多い、という若造もいるとかいないとか。キャンパスライフのイメージは未だに「あすなろ白書」。取手君や掛井君はなるみに振り回されてばかりだし、京大という難関を目指すなら恋心はしばしお預けの方がいいのでは、と誰もが思っただろう。でも、今どきの大学生は何だか違う。90年代でフリーズしていたワタシのイメージとは少なくとも違った(当たり前か)。皆さんとても真面目。ワタシより遥かに落ち着いている。肩からセーター羽織ったりしていない。袖の部分を胸元で結んだりもしない。腰パンなんていう履き方も高校で卒業したのだろう。ワタシが見た限りでは構内の皆さんはとても親切だし、何より眼差しがまっすぐでキラキラ。そして、学芸員の方の知識の凄さったら。年下なのに完全に、さん付けで釘付けになってしまいました・・何を聞いても対応してくれるし、付随する説や、関連する情報も添えて、丁寧に答えてくれる。沖縄に住んでいながら、その地域の事をあまり知らなかったな、というのは大人になって痛感すると痛みはジワジワと全身に効いてきます。そして知識や情報もネットで簡単に調べるよりも「人から人へ生の声で伝える」方が、確実に耳に入り、脳で記憶として残るような。早朝ドライブの後に行った恩納村の「うんなまつり」で乗ったグラスボートの海人のガイドもまさにそうだった。「サンゴの養殖は30センチに成長するまでが大変。オニヒトデに食べられる確率が高いし、その大きさにするまでに手間が一番かかる」と話してくれた。ミジュンの群れの上をグラスボートで通っては「今日は海が濁っているからあまり見えないね~ゴメンね~」と言いながら、絶妙なハンドルさばきで海の上を回遊する。いつも同じコースを辿っているようで、潮の変化や風向きで微妙に舵をコントロールしているであろう手さばき。大学生も学芸員も海人もその他の職種でも「スペシャリスト」というのは本当に凄いなぁ。知識とか知恵とか経験とかが社会に必要とされて提供できる。そしてプラス、勘とか運とかが上乗せされてくると「もう、この人でなきゃダメ」という人材になるんでしょうね。そういう人々で溢れているのがこの地域や社会だと思うと、世界は何てステキなんでしょう。あの人もこの人も何らかのスペシャリスト。・・「スペシャリスト」といえば。スターローンとシャロン・ストーンのB級アクション・・「生卵一気飲み」と「生足で微笑」のスペシャリスト。・・う~ん、色んなスペシャリストがあるもんだ。そして、ワタシは何のスペシャリストを目指そうか。
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Posted by おかっぱ at 11:11│Comments(0)
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