2012年10月01日
カラスと月夜。
台風が接近していた28日金曜の夜は、幼なじみの結婚式へ。その日は超大型台風が来るとか、例の機体がいよいよ配備されるとかで周りは不穏な空気に包まれ、街はざわつき、ワタシもそわそわしていたような。でもお祝いムードに徹して浮かれて騒ごう~と宣言した女二人は青色のミニクーパーに乗り、あれやこれやと騒いでいた。そして幼なじみの新婦は予想通り?めでたく国際結婚になるそうで。しかも新郎になる方は今最もホットな基地に従属している軍人さん。金曜日の結婚式当日もゲート前では例の機体の件で道路を遮られ、中々外に出られなかったそうな。結婚式会場に新郎が行けない理由が台風でもなく、渋滞でもなく、この事情とは。あんなに逼迫した空気の中をかいくぐってタキシードに身を包んだ新郎、そして何よりその傍で覚悟を決めたようにウエディング姿に身を包んだ幼なじみである彼女。ステキでした。かっこよかった。友人として誇らしかった。周りがどうであれ、誰に何と言われようと自分の信じた道を突き進む姿は、やはり美しいです。それぞれの実家も隣同士でいつも何をするにも一緒だった新婦とミニクーパー運転手とワタシの3人。登下校はもちろん、宿題も一緒に、遊びも一緒に、嬉しいことも悲しいことも家族以上に分かち合ってきた私達3人。あまりにも一緒だったから近所のみんなに「三羽ガラス」とあだ名を付けてもらったくらい。どちらか二人の時に「もう一羽はどこ行った?」と言われれば、当たり前のように「もう一羽は家のお手伝いをしています」とか「もう一羽は今日は遊べないそうです」と答えていたっけ。そんな“ウエディングカラス”はめでたく国際結婚をし、幸せな家庭を築いて、愛する人の側でこれからも国境を越えて文化を超えて各地を転々とするであろう。そして華麗に優雅に羽ばたく“ミニクーパーカラス”もこれまた国際結婚をしているので、彼女なりの生き方を謳歌すると宣言していた。そしてまさにシャッターを切ったこの瞬間、運転席で片手でハンドルをさばきながらFMから流れる音楽にハミングする彼女は、姿こそ変われど心はずっと幼少期から変わらない。純粋で真っ直ぐで健気だ。そしてそんな彼女に「最近、泣き声が大人しくなった?」と言われたカラスはワタシ。あんなにカァーカァーうるさかった泣き声は何処へやら。棲み家の木を見つけた途端、遠出することを忘れたようです。美味しい実が近くにあると、飛ぶことすら下手になったようです。思想も環境も超えて、国境も想像も超えて飛び回りたいのに。他の二羽はバッサバッサ羽をはばたかせ、悠々と大空で風に乗り、烏であることを楽しんでいるのに。そしてカラス一羽一羽も巣に戻り羽を休めれば「あぁ、白くなりたい」とか「また今日もゴミあさっちゃったよ」とか「この声どうにかなんないかな」とかそれぞれに思いや悩みがあるようで。結婚式終わった後もミニクーパーに乗りカラス二羽はドライブを続け、オレンジ色の街灯光る58号線をひた走り、北谷のスタバでプチ2次会。延々と「それぞれのカラスの生き方と考え方」を語り合いました。そして深夜1時過ぎの抹茶フラペチーノとチョコナッツマフィンは「禁断の時間帯に食べちゃいけない」事を加味した分、余計に美味かったな。そして台風一過の今宵は中秋の名月を観ながら、おもちと珈琲で一人座談会。まるで台風を耐え忍んだみんなへのご褒美のような輝き。長月から神無月へとかわる夜長に秋の足音を聞く。


Posted by おかっぱ at 00:17│Comments(0)
│ニチジョウ