2013年03月29日
オオゴマダラ。
沖縄平和祈念堂の裏手にあるビニールハウス内はオオゴマダラのさなぎや羽化した蝶があちらこちらに見られて、それはそれは異世界です。舞い上がるように羽を広げるオオゴマダラの美しさもさることながら、ワタシは写真左側の金色のさなぎの部屋がとても好きです。空室になると部屋が透けて、向こう側が見えるとちょっとした万華鏡のようです。ジーッと見ていると「ばあちゃん家のお菓子箱に黄金糖っていうあめ玉がいつも入っていたな・・」なんて思いだしちゃいますけどね。黒糖のあめ玉はいつも溶けかかってて食べにくいったらありゃしないしね。・・と脱線しながら色んなことを思ったりするけれども、ホントこのさなぎという名の空室黄金部屋は美しいです。そして今まさにさなぎから出たばかりのオオゴマダラは羽を広げようとしている模様。滅多にお目にかかれない瞬間だから静かに観察していたけど、こんなにシワシワの羽を見ていると段々と「あぁ・・これが洗濯モノだったらパンパンパンッってしならせて、ピッピッピッって裾のシワとっちゃうけどな~」とまた余計なコトを考えちゃいました(だっていい感じに干されているようにも見えるし、洗濯ピンだってあるんだもの)けれども、オオゴマダラをじっくり観察できる「清ら蝶園」はあまり知られていない事もあったり、祈念堂のコースから少し逸れるのでスルーする人も多いようですが、ここおススメします。色んな事を考えたり思ったりした後のオオゴマダラは、クールダウンのような癒しと静かなひとときを与えてくれます。その他にも、沖縄平和祈念堂には蝶の絵も展示されていたり、来場者によって折られた鶴も、たくさんの千羽鶴もありました。羽を広げていても、たたんだままでも、蝶にも鶴にも絵にも、千羽でも何万羽でも、ひとつひとつの中に願いや生命があることを感じられます。
あるメディアによると、68年前の今の時期に沖縄での地上戦が始まったそうです。終戦の日ばかりに目を向けがちですが、うりずんの今の季節に悲惨な現実があったという事実も受け止めなければいけませんね。これから楽しめるデイゴやその他の花も樹も愛でる幸せがずっと続きますように。

Posted by おかっぱ at 08:53│Comments(0)
│ニチジョウ