2013年08月22日
オキナワ世代。
ワタシのオバアは戦争を体験しています。オシャレも恋愛も楽しみたいお年頃に、命を守ることにただただ必死だったと聞いています。同年代のお友達や知人もきっとオバアと同じ思いや体験をしているでしょう。苦しいことや悲しいこと、言葉では言い表せない悲惨な体験を胸に秘めたまま、今日も笑顔で過ごしています。
ワタシの母の世代は本土復帰を体験しています。ドルが円に代わり、車両の走行が一日でガラッとかわり、自分さえも別人に入れ替わったような不思議な体験をしたそうです。パスポートも必要なく、自由に船や飛行機にのって、本土へと就職や旅行に行くことが可能になったのです。
オバアはよくワタシに言いました「アメリカ~は怖いよ、アメリカ~は人間じゃないよ」と。キレイな青い目も恐ろしいと感じ、英語を聞けばイギリス人であろうが、カナダ人であろうが、みんなアメリカ人と判断し、少し怖がっているような表情をすることがあります。オバアの年代の方とゆんたくすると、ときおり「アメリカ~は・・」と複雑な表情をうかべて話しはじめることもありました。ワタシは幼い頃から昔話を聞くかのように、オバアの言葉を聞いていました。
母は専門学校のインターン研修を、復帰してしばらくたった本土で行ったそうです。まだ沖縄の人に馴染みのない本土の方からは、思いもよらぬ言葉や態度をとられることもあったそうです。母も同じように本土の方に馴染みがなかったですから、すべての方がそのような態度を向けてるかもしれない、と思い「ナイチャーはコワい」と感じたそうです。
いろんな世代の方からいろんな話を聞くと、実にさまざまな意見や体験があるんだなと思います。誤解も偏見もあるでしょうし、感情や経験はその人にしかわからないことですからね。けれどもワタシは、いろんな話を聞けば聞くほど「じゃ、自分で確かめてみよう」と思いました。体験や経験の話を聞くだけでは、自身の体にストンと落ちないことに気づいたんです。ワタシなりに感じたことと照らしあわせてはじめて「あぁこういうこともあるんだな」とか「あぁこれがこういうことか」と気づくんです。
小さなコミュニティーでも誤解や偏見があって、あらそいやいざこざが起こることもあります。世界のあちこちでも紛争や戦争は止まなくて、命によって命が失われている現実があります。ワタシが心がけることがあるならば、それはきっと、自身の心から偏見や誤解をなくすことだと思います。沖縄に生まれ育ちこれからも生きていくかぎり、ずっとつづけていきたいです。

Posted by おかっぱ at 08:08│Comments(0)
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